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平成19年度

●専門科目
01 外国語仏教学論著講読 4単位  今西 順吉 教授
授業題目: インド論理学
   論理は人間の思惟に普遍的共通的なものであり、インドにおいても文法学とともに基礎学とされていた。そして当然、仏教もインド論理学史に加わりその発展に大きく貢献した。その実際と概要について、仏教論理学を含むインド論理学史の基本的な原典から抜粋したテキスト(ならびにその研究書)にもとづいて検討する。あわせて仏教の諸論書における論理学の適用例についても例示・検討する。
テキスト・参考文献 : 授業時に逐次配付する
評価方法 : 冬学期のレポートと平常点による

02 外国語仏教学論著講読 4単位 落合 俊典 教授
授業題目:湯用彤著『漢魏両晋南北朝仏教史』第19章(3)
   前年度に引き続き『漢魏両晋南北朝仏教史』を逐次輪読していく。典拠の文献を博捜していくことにより著者の執筆姿勢が窺えるので丁寧に調べる作業が要求される。また当該の仏教史研究の参考文献を欧米文献はもとより中文、日本語文献資料を参照することも求められる。
テキスト   : 湯用彤著『漢魏両晋南北朝仏教史』
評価方法 : 各学期のレポートにて評価

03 外国語仏教学論著講読 4単位 津田 眞一 教授
授業題目:J. Stone: Original Enlightenment and the Transformation of Medieval Japanese Buddhism, University of Hawai‘i Press講読・続講
   本年度も引き続きJ. ストーン女史の『本覚思想と中世日本仏教の変容』を講読する。続講とする理由は本書が思想理解の犀利、仏教語の英訳の的確等の点において博士論文の一つの模範を示すからである。しかしもう一つ、本講の意趣は、原著者の本覚思想理解に対して外的な批判規準を対当し、それによって本覚思想という仏教思想の最高到達点に対して、改めてその根拠と制約に関する批判的視点を明確にしようとする点にある。
テキスト・参考文献 : 津田教授が作成する
評価方法 : 平常点にて評価

04 外国語仏教学論著講読 4単位  Hubert Durt 教授
授業題目:古代仏教文化の研究
  上座部仏教の十パーラミと大乗仏教の六或いは十波羅蜜多(度)とは異なるものです。「出家度」、「実語度」、「堅固度」、「慈度」、「捨度」の特徴について考察します。
評価方法 : 平常点にて評価

05 外国語仏教学論著講読  4単位 デレアヌ フロリン 教授
授業題目:仏教思想史
   仏教の最も根本的な教理を伝える原典の抜粋及び現代語訳を集め、その解読を通して、古代インドから日本の江戸時代までの仏教思想史を概観したいと思う。それぞれのテクストの伝承状況は異なるが、現存している一つ或いは複数の古典言語(パーリ語、サンスクリット語、チベット語、漢文など)の原文を解読し、更に諸現代語訳(英語、ドイツ語訳、フランス語訳)を日本語に訳し、仏教の基礎概念や中心思想を原典及びその現代語訳でもって再認識したい。受講者には、上記いずれかの仏教古典言語、そして英語の基礎的な知識が要求される。
   仏教の地理的・歴史的な規模は極めて膨大であり、一年間では凡てを網羅する事が出来ない。今年度は、インド仏教の初期から中期(紀元5世紀頃)にかけての仏教思想史を読む予定である。
テキスト・参考文献 : 資料を作成し、授業時に随時配布
評価方法 : 平常点及び期末試験にて評価 

06 外国語仏教学論著講読(日本語初歩) 杉本 ろここ 講師
   外国人留学生のための基礎固めのクラス。受講する学生のレベルによって教材を選定し、日本語能力試験合格を目標とする。
評価方法 : 各学期末に筆記試験を実施

07 外国語仏教学論著講読(日本語)  杉本 ろここ 講師
   基礎を終了した外国人留学生のためのクラス。論理的な文章の展開方法を学び、それを意識して文章の構成が考えられるようになることを目標とする。受講する学生のレベルによって教材を選定する。
評価方法 : 各学期末に筆記試験を実施

08 論文指導 4単位 今西 順吉 教授


09 論文指導 4単位 落合 俊典 教授


10 論文指導 4単位 木村 清孝 教授


11 論文指導 4単位 津田 眞一 教授


12 論文指導 4単位 Hubert Durt 教授


13 論文指導 4単位 デレアヌ フロリン 教授


14 仏教文献学方法論 4単位 木村 清孝 教授
   文献学の基礎は、厳密な文献批判のもとにテキストを確定し、それを正しく読み解いていくことである。本講では、そのための基本的な手法について解説したあと、受講者の専門分野に即して仏教文献を選定し、それを具体的に取り扱う中で、方法論を身につけてもらえるよう、授業を進めたい。
テキスト・参考文献 : 授業時に随時指示・配布
評価方法 : 各学期にレポートを提出すること

15 仏教文化学方法論 4単位 赤尾  栄慶 講師
   (京都国立博物館学芸課企画室長)
授業題目:古写経の研究-発願文や奥書を読む-
   奈良時代の「五月一日経」や「称徳天皇御願一切経」などには、流麗な字句の発願文が付されている。一切経に付された発願文をはじめ、巻末に記された奥書などは、それらの経巻が書写されるに至る背景や写経当時の信仰形態などを知ることが出来る重要な情報でもある。
       発願文や奥書を読み解くことは、古写経を調査する際にも重要な手がかりになりので、最初は日本の古写経から始めてみたい。
参考文献 : 頼富本宏・赤尾栄慶『写経の鑑賞基礎知識』至文堂1994年
                  有賀要延『写教願文大成』国書刊行会1984年
評価方法 : レポートにて通年評価
【集中講義/夏学期   7月 ・ 9月
                      冬学期 12月 ・ 2月】

16 南・東南アジア仏教文献学研究 4単位 Hubert Durt 教授
授業題目:大乗仏教の一般的な教理
   唐時代の般若(740-810)訳『大乗理趣六波羅密多経』と『大乗本生心地観経』の対照研究。
評価方法:平常点にて評価

17 南・東南アジア仏教文献学演習 4単位  Hubert Durt 教授
授業題目 授業題目:JĀTAKAとAVADĀNA文献入門
   捨身(ātma-parityāga)を中心として、インド経典と漢訳経典の比較研究の練習。
評価方法 : 平常点にて評価

18 内陸アジア仏教文献学研究 4単位 今西 順吉 教授
授業題目: 仏陀と神通
   神通は仏教のみならずインド思想史においても重要な問題である。しかし神通に対する仏教的な見方はインド一般と非常に相違する面が存在しており、そこに仏教思想の特徴が表れているが、本質的には仏陀観にその根源がある。神通は三昧・禅定と密接に関係するので、修業論の検討から順次、神通、仏陀観、を考察し、その際にインド思想との比較を行うこととしたい。

19 内陸アジア仏教文献学研究  4単位 今西 順吉 教授
授業題目:『倶舎論』「破我品」の研究
   世親の思想が仏教思想史ならびにインド思想史の中でどのような位置を占めるかを明らかにすることを主眼にして原典の解読を進める。テキストとしてはサンスクリット語の原典Abhidharmakośabhāsya のほかに真諦訳『阿毘達磨倶舎釈論』、玄奘訳『阿毘達磨倶舎論』の両漢訳を用い、チベット訳を対照するとともに、 Yaśomitra:Vyākhyāのほか、必要に応じて諸注釈書を参照する。
テキスト・参考文献 : 授業の最初に指示する
評価方法 : 平常点にて評価

20 内陸アジア仏教文献学演習 4単位 津田 眞一 教授
授業題目:『法華経』「方便品」梵文テキスト講読
   『法華経』、ことにその核心をなす「方便品」は多分に韜晦的な文体によって書かれており、その解読には特別のテキスト論的自覚と解釈学的設定を必要とする。昨年度はその設定の一つとして〈「方便品」編集における三世代関与説〉を定立し得たので、本年度はその仮設の検証方々「方便品」の解釈作業を現実的に推し進める。
テキスト・参考文献 : 津田教授が作成
評価方法 : 平常点にて通年評価

21 内陸アジア仏教文献学演習 2単位 Charles Willemen 客員教授
(ベルギー王立海外学アカデミー会員)
授業題目:Early Sarvāstivāda literature and the Abhidharmahrdaya
   East-Asian Buddhism mainly originates in India’s northwestern cultural area, i.e. the Gandharan area (Gandhara, and also Bactria). While the importance of Gandharan art is well established, Gandharan Buddhist literature is less known. The first centuries BCE Sarvāstivādins were most representative there. Rival Mahāsāmghikas also moved to that area, and on to Khotan in the first century CE. The ancient Chinese translations are texts written in a very colloquial language. The Indian originals were in Prakrit, most probably Gāndhārī(s). The obvious influence of the Chinese colloquial language remains in the old translations, even though the Indian originals are now in Sanskrit (Kumārajīva’s work, the Chinese Buddhacarita). This largely explains the change in terminology.
The development of Sarvāstivāda literature in India’s Northwest will be explained by Samghadeva’s Abhidharmahrdaya (T.1550), chapters 4 (Anuśayavarga), and 5 (Āryavarga), will be read and the terminology will be explained, compared with that of Paramārtha’s and of Xuanzang’s Abhidharmakośabhāsya.

22 東アジア仏教文献学研究 4単位 落合 俊典 教授
授業題目:中尊寺経の文献学的研究
   近年の文献学的研究によって、平安写経の多くは奈良写経からの転写本であることが明らかになりつつある。ところで装飾経の代表的な紺紙に金銀交書の中尊寺経は、その美術的側面から高く評価されてきたが、未だテキストとしての研究は数例にとどまるのみであった。その原因は、宋刊本からの転写と考えられてきたからである。だが、現存目録を検証していくと奈良写経の系統を引くものの名称、調巻が多いことが判明する。
テキスト・参考文献 : 授業時に配布
評価方法 : 各学期のレポートにて評価

23 東アジア仏教文献学研究 4単位 木村 清孝 教授
授業題目:『起信論』解釈の研究
   『起信論』は、東アジア仏教の形成と展開にもっとも大きな影響を与えた仏典の一つである。本講では、宋代の長水子璿の『起信論疏筆削記』の講読を軸に、東アジアにおける起信論思想の受容の特徴、およびその歴史的・風土的変化を探っていく。
テキスト・参考文献 : 最初の授業時に指示する
評価方法 : 平常点にて評価

24 東アジア仏教文献学研究 4単位 落合 俊典 教授
授業題目:金剛寺聖教の写本研究
   近年の調査によって金剛寺聖教は金沢文庫や真福寺文庫等に匹敵する質量を提示しつつある。悉皆調査が完遂されるのは相当の年数を待たなければならないが、その間に見いだされた写本を随時取り上げ、形態(書誌学)と内容(文献学・思想研究)の二方面から該書を明らかにしていく。
テキスト・参考文献 : 授業時に配布
評価方法 : 各学期のレポートにて評価

25 東アジア仏教文献学演習 4単位 木村 清孝 教授
授業題目:『孝論』講読
   本年度は、中国における儒仏一致論の一つの完成態を示す、宋・契嵩撰『孝論』を講読する。本講は、とくに近世以後の東アジアの仏教者たちが、儒教の孝の倫理を基本的にどのように受容したかを知る上で大きな助けとなろう。
テキスト   : 孝論(鐔津文集3,輔経編下、大正蔵52巻所収)
参考文献については授業開始時に指示する
評価方法 : 平常点にて通年評価

26 東アジア仏教文献学演習 4単位 衣川 賢次 講師
(花園大学教授)
授業題目:中古漢語作品講読
   漢語史上の中古期は、現代語の源頭という位置にある。日本人は主に中古漢語から語彙を摂取してきた歴史があり、その重要な言語資料は仏典であった。われわれが中古漢語を研究する意義もここにある。
またさいわいにも日本と敦煌に遺された写本資料に恵まれている。テキストに付せられた懇切な注釈も読解に有用である。
   演習ではテキスト収録作品の校訂と訳注の作成をおこなうが、具体的な進めかたは、後日参加者に連絡する。
テキスト・参考文献 : 『中古漢語読本』修訂版(方一新・王雲路編著、上海教育出版社2006)
評価方法 : 平常点にて通年評価
【集中講義/夏学期   7月 ・ 9月
                      冬学期 12月 ・ 2月】

27 東アジア仏教文献学演習 4単位 齊藤 隆信 講師
(佛教大学准教授)
授業題目:北朝撰述経典の研究
   北魏の沙門統曇曜によって撰述された『浄度三昧経』三巻の読解をめぐって、その成立の背景を中心に講義する。北魏太武帝の廃仏と、曇曜を中心とする復仏に本経がどのように関わっているのかを、権威ある竺法護訳仏典によりつつ、『提謂波利経』や『決罪福経』・『四天王経』といったほぼ同時代に撰述された疑偽経典との深いつながりも視野に入れながら北朝仏教について考察する。
テキスト・参考文献 : 『七寺古逸経典研究叢書第二巻 中国撰述経典(其之二)』(大東出版社1996)
その他テキストや論文などは講義中に配布
評価方法 : 平常点にて評価
【集中講義/夏学期   7月 ・ 9月
                      冬学期 12月 ・ 2月】


28 汎アジア仏教文化学研究 4単位 デレアヌ フロリン 教授
授業題目:梵蔵漢文献の比較研究
   パーリ語や仏教梵語、古典サンスクリット語等で撰述されたインドの仏典は、アジアの他の言語に如何に翻訳され、伝承されたのだろうか。その過程の中で、本来の意味はどのように変化し、新たな理解や解釈を生み出すに至ったのであろうか。文献学的な側面を中心に、インド仏教の原典と漢訳及びチベット訳との比較を行い、それぞれの意味や文体の特徴と相違を考察する。
   今年度は、古典サンスクリット語の文献に焦点を当てる予定であるが、受講者の関心やレベルに合わせ、原典を選び、講読を進める。
テキスト・参考文献 : 資料を作成し、授業時に随時配布
評価方法 : 平常点及び期末試験にて評価

29 汎アジア仏教文化学演習 4単位 デレアヌ フロリン 教授
授業題目:チベット仏典の基礎研究
   古典チベット語の知識を確かめながら、蔵訳の『維摩経』や『中辺分別論』等の中から比較的読みやすい部分を解読する予定である。受講者には、チベット語とチベット文字の最も基礎的な知識が要求される。
テキスト・参考文献 : 資料を作成し、授業時に随時配布
評価方法 : 平常点及び期末試験にて評価

30 近現代仏教研究(仏教学と生命倫理) 2単位 
   脳死と臓器移植をはじめとする生命倫理の問題をめぐって、専任教員全員と非常勤講師によって仏教学の立場を中心とする種々の角度から考察する。
評価方法 : レポートにて評価

                                                                                                代表者 今西 順吉 教授
担当教員:
        今西    順吉 教授、 落合 俊典 教授
        木村    清孝 教授、 津田 眞一 教授
        Hubert Durt   教授、 デレアヌ フロリン 教授
        高橋    秀栄   講師 (前金沢文庫長   5月 9日担当)
        佐藤    弘夫   講師 (東北大学教授   5月30日担当)
        河野      訓  講師 (皇學館大学教授  7月 4日担当)


31 近現代仏教研究(仏教学と環境問題) 2単位 
   環境問題及び自然観の問題をめぐって、専任教員全員と非常勤講師によって仏教学の立場を中心とする種々の角度から考察する。
評価方法 : レポートにて評価

                                                                                                代表者 木村 清孝 教授
担当教員:
        今西    順吉 教授、 落合 俊典 教授
        木村    清孝 教授、 津田 眞一 教授
        Hubert Durt   教授、 デレアヌ フロリン 教授
        石井    修道   講師 (駒澤大学教授  10月17日担当)
        佐久間秀範   講師 (筑波大学教授  11月 7日担当)
        徳永    宗雄   講師 (京都大学教授  11月28日担当)


●関連科目
32 文化人類学 4単位 石井 米雄 講師
(人間文化研究機構長)
授業題目:上座佛教の政治人類学
   スリランカで成立・発展し、東南アジアに伝えられた上座仏教の社会的・政治的構造を、タイを事例として論じる。
テキスト   : 石井 米雄『上座部仏教の政治社会学―国教の構造』(創文社,1975/2003)
参考文献 : E.R.Leach(ed.) Dialectic in Practical Religion.(Cambridge,1968)
                     Melford Spiro Buddhism and Society: a Great Tradition and its Burmese
                     Vicissitude. N.Y.& London,1970
評価方法 : 平常点にて評価
【集中講義/夏学期   7月
                      冬学期 12月】




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