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平成20年度


●専門科目
01 外国語仏教学論著講読 4単位  今西 順吉 教授
授業題目: 『中論』研究
    『中論』のサンスクリット語原典及び漢訳諸本・チベット語訳諸本と現代語訳諸本との比較検討を通じて、『中論』の論理と思想を考察する。併せて『中論』の特徴的な論理について、その成立の背景と後代への影響をも考察する。
テキスト・参考文献 : 授業時に資料のコピーを配付する
評価方法 : 冬学期のレポートと平常点による

02 外国語仏教学論著講読 4単位 落合 俊典 教授
授業題目:湯用彤著『漢魏両晋南北朝仏教史』第19章~第20章
    前年度に引き続き、近代中国仏教史学の泰斗湯用爬の『漢魏両晋南北朝仏教史』を取り上げる。中国仏教がどのようにして成立し展開したか、中国仏教の諸相を豊富な資料に基づいて解析する湯氏の文章を読んでいく。講読にあたっては直接引用原文を調べることが望ましい。
テキスト:湯用爬著『漢魏両晋南北朝仏教史』
テキスト   : 湯用彤著『漢魏両晋南北朝仏教史』
評価方法 : レポートに平常点を加味して通年評価

03 外国語仏教学論著講読 4単位 津田 眞一 教授
授業題目:J. Stone: Original Enlightenment and the Transformation of Medieval Japanese Buddhism, University of Hawai‘i Press講読・続講
   本年度も引き続きJ. ストーン女史の『本覚思想と中世日本仏教の変容』を講読する。続講とする理由は本書が思想理解の犀利、仏教語の英訳の的確等の点において博士論文の一つの模範を示すからである。しかしもう一つ、本講の意趣は、原著者の本覚思想理解に対して外的な批判規準を対当し、それによって本覚思想という仏教思想の最高到達点に対して、改めてその根拠と制約に関する批判的視点を明確にしようとする点にある。
テキスト・参考文献 : 津田教授が作成する
評価方法 : 平常点にて評価

04 外国語仏教学論著講読 4単位  Hubert Durt 教授
授業題目:大乗仏教の一般的研究
   唐時代のカシミール地方の翻訳者、般若(740-810)の仏教はどのようなものであったのだろうか?特徴のあるT.159、T.261、T.868にみられる、時に曖昧で時に矛盾した文章を調べることにより、上述の三つの大乗經がどの程度翻訳でどの程度自作なのかを分析する
テキスト・参考文献 : T.159 大乗本生心地觀經
                                    T.261 大乗理趣大波羅蜜多經
                                    T.868 諸仏境界攝眞実經
評価方法 : 平常点にて通年評価

05 外国語仏教学論著講読  4単位 デレアヌ フロリン 教授
授業題目:中国の佛教史
   中国に於いて佛教が最盛期を迎える唐の時代に焦点を当て、英文論著及び漢文資料に基づき、その歴史を検討したいと思います。主として歴代皇帝の佛教政策や儒教と道教との交渉を追いながら、佛教と中国の伝統文化の関わり合いを浮き彫りにしたいと考えています。『広弘明集』等の佛教側の資料のほか、『唐書』や韓愈等の短文をも読解し、英訳する予定です。
テキスト・参考文献 : Stanley Weinstein, Buddhism under the T’ang (Cambridge:Cambridge University Press,1987 )
評価方法 : 平常点及びレポートにて通年評価

06 外国語仏教学論著講読(日本語初歩) 松村 淳子 教授
授業題目:上座仏教史
   仏教の最も正統な教えを伝えるとする上座仏教(Theravāda Buddhism)の歴史と文献の概要を学ぶ。テキストは古いが今なお基本的な名著であるG.P.Malalasekera, The Pāli Literature of Ceylonを講読しつつ、新しい研究を逐次参照するようにしたい。
テキスト・参考文献 : 授業時に逐次配布するが、上記のテキストは可能なら各自購入していただきたい
評価方法 : 各学期のレポート(講読部分の和訳作成)と平常点による

07 外国語仏教学論著講読(日本語)  杉浦 まそみ子 講師
   (東京大学特任講師)
   外国人留学生のための基礎固めのクラス。受講する学生のレベルによって教材を選定し、日本語能力試験合格を目標とする。
評価方法 : 各学期末に筆記試験を実施

08 外国語仏教学論著講読(日本語)  杉浦 まそみ子 講師
   (東京大学特任講師)
   基礎を終了した外国人留学生のためのクラス。論理的な文章の展開方法を学び、それを意識して文章の構成が考えられるようになることを目標とする。受講する学生のレベルによって教材を選定する。
評価方法 : 各学期末に筆記試験を実施

09 論文指導 4単位 今西 順吉 教授


10 論文指導 4単位 落合 俊典 教授


11 論文指導 4単位 木村 清孝 教授


12 論文指導 4単位 津田 眞一 教授


13 論文指導 4単位 Hubert Durt 教授


14 論文指導 4単位 デレアヌ フロリン 教授


15 論文指導 4単位  松村 淳子 教授


16 仏教文献学方法論 4単位 木村 清孝 教授
   文献学の基礎は、厳密な文献批判のもとにテキストを確定し、それを正しく読み解いていくことである。本講では、そのための基本的な手法について解説したあと、受講者の専門分野に即して仏教文献を選定し、それを具体的に取り扱う中で、方法論を身につけてもらえるよう、授業を進めたい。
テキスト・参考文献 : 授業時に随時指示・配布
評価方法 : 各学期にレポートを提出すること

17 仏教文化学方法論 4単位 百橋  明穂 講師
   (神戸大学大学院人文学研究科教授)
授業題目:仏教説話の図像と構造
   初期仏教美術は仏伝・本生図などの説話画に始まると云って良い。中国敦煌壁画の説話画から日本飛鳥・奈良時代の仏伝図・本生図の図像とその説話画の構造を分析し、東アジアの仏教美術史の変遷と地域的特質をさぐる。さらに日本における仏教説話の発展を聖徳太子絵伝や縁起説話画を通して考察する。
テキスト・参考文献 : 百橋明穂『仏教美術史論』(中央公論美術本版,2000年)ほか資料は逐次配布する
評価方法 : レポートにて通年評価
【集中講義/夏学期   7月24日、25日・9月24日、25日
                      冬学期 12月18日、19日・2月19日、20日】

18 南・東南アジア仏教文献学研究 4単位 Hubert Durt 教授
授業題目:古代仏教文化の研究
    『大智度論』は古代仏教学の研究において不可欠な参考文献である。全百巻のうちの終わりの三巻は全体を結論したものとなっていて、深い考察に価するものである。
テキスト・参考文献 : 大智度論(T.1503)
評価方法:平常点にて通年評価

19 南・東南アジア仏教文献学演習 4単位  Hubert Durt 教授
授業題目:JĀTAKA文献入門
   JĀTAKA集は様々な功徳を扱っています。PĀRAMITĀやĀTMA-PARITYĀGA(捨身)について既に検討しました。もう一つの重要なテーマとして“報恩”が挙げられ、これは中国の孝の教えと関連づけることができます。
テキスト・参考文献 : 大方便仏報恩經(T.156)等
評価方法 : 平常点にて通年評価

20 南・東南アジア仏教文献学演習 2単位 Oskar von Hinüber 客員教授
授業題目: How to steal centipedes and elephants Rules on theft from the Theravāda Vinaya and their Explanation in the Samantapāsādikā
   An offence against the second Pārājika entails expulsion from the Buddhist community of monks, because the offender committed a theft. This simple rule is the starting point of very detailed deliberations on the nature and on the definition of theft, which begin already in the canonical Theravāda texts (Vinayapiṭaka, vol.Ⅲ, page 41-86), but is fully unfolded only in the commentary, the Samantapāsādikā (Sp, vol.Ⅱ, page 285-392),
which introduces also more general hermeneutical rules on the interpretation and on the adaptation of the Vinaya to a changing social environment.
It is proposed to read selected paragraphs from both these texts beginning with the Theravāda Vinaya as a basis of a more extensive explanation of the relevant paragraphs in the Samantapāsādikā. Emphasis will be laid not only on the legal aspects, but also on the examples adduced by the Samantapāsādikā, which, besides being very often quite amusing, contain
also highly interesting and valuable information on daily life including, e.g., ideas on zoological classifications current at the time etc.
There are no particular requirements for following the lectures. A basic knowledge of Sanskrit is useful, and some knowledge of Pāli most welcome. Depending on the state of knowledge of the prospective participants, the texts will be presented in the form of a lecture or a seminar or as a combination of both.
【冬学期集中講義】

21 内陸アジア仏教文献学研究  4単位 津田 眞一 教授
授業題目:大乗仏教の理念的本質とその世界像-Gaṇḍavyūha研究
   それがどの体系に関わるものであるにせよ、いやしくも仏教を思想的に研究しようとするなら、その解明は必ず仏教思想史という背景においてなされねばならない。本講は仏教の思想史的展開の最初の局面を担う『華厳経』の典型的に大乗的な世界像を梵語原典に拠って再構成し、その形成に与った大乗仏教の理念的本質をその動機に亘って解明して、学生諸君の今後の研究の発展のためにその必須の基盤を用意せしめようとするものである。
テキスト・参考文献 : 津田教授が作成する
評価方法 : 平常点にて通年評価

22 内陸アジア仏教文献学演習 4単位 今西 順吉 教授
授業題目:『倶舎論』の諸問題
   『倶舎論』に関しては有部の歴史的背景、サンスクリット語原典成立をめぐる問題、思想内容に見られる問題、漢訳の伝承・注釈の歴史上の問題等々、種々の問題がある。著者世親のインド仏教史・インド哲学史上の位置を原点としつつ、これらの諸問題を考察する。
テキスト・参考文献 : 授業の最初に指示する
評価方法 : 平常点で通年評価する

23 内陸アジア仏教文献学演習 4単位 津田 眞一 教授
授業題目:梵・漢・蔵三本対照『法華経』「法師品」講読
   一乗、諸法実相、仏知見等の「方便品」の諸問題の解明は、そのテキストのenigma性によって独特の困難を負わされている。前年度は〈「方便品」三世代関与説〉という編集史的な仮説によってそれら諸問題の本来相の析出を試みたが、今年度は視点を「方便品」との間に明確な編集史的な差異を示す「法師品」に移し、その説相を前者からの「緩和の傾向」の中にあるものと仮定してそこから逆に「方便品」の説相の本来的な姿を追求する作業を試みることにする。
テキスト・参考文献 : 津田教授が作成
評価方法 : 平常点にて通年評価

24 東アジア仏教文献学研究 4単位  落合 俊典 教授
授業題目:経録と疑経の研究
   漢訳仏教経典の増加とともに経典の研究も深化し、仏教史家は経典を分類した目録を編集し始めた。その際真経と疑経とを判別する作業が行われた。真経とは何か、また疑経は何か、時代と経録の変遷史を見ながら検討していく。
テキスト・参考文献 : 大正蔵49巻、同55巻
評価方法 : レポートに平常点を加味して通年評価

25 東アジア仏教文献学研究 4単位 木村 清孝 教授
授業題目:天台学研究
   本年度は天台学の基本文献の一つである天台智顗説『天台小止観』(修習止観坐禅法要)を講読しながら、天台学の特徴とその問題点について考えていく。受講者は、この講読を通じて、仏教漢文文献の読解力を養うとともに、天台教学の実践的基盤の概要を知り、また禅宗の坐禅観との異同を学ぶことができよう。
テキスト : 『修習止観坐禅法要』(大正大蔵経第46巻所収)
参考文献 : 関口真大著『現代語訳 天台小止観』(大東出版社, 昭和53年)
評価方法 : 平常点にて通年評価

26 東アジア仏教文献学演習 4単位 落合 俊典 教授
授業題目:唐代における『般若心経』注釈書の研究
   日本の古写本に残された中国成立の仏教文献を取り上げる。書誌学的考察を基に文献の正確な読解に努め、中国仏教史上における位置付けを行う。本年度は真福寺蔵元亨二年写の『般若波羅蜜多心経并序』を取り上げる。本書の日本伝来は未詳であるが、その成立は唐代七世紀末葉から八世紀前葉と想定される。撰者は一族から唐朝の宰相を出した封無待である。唐王朝の刑部郎中として活躍した封無待の仏教知識が那辺に基づくか検討する。
テキスト・参考文献 : 随時資料配布
評価方法 : レポートに平常点を加味して通年評価

27 汎アジア仏教文化学研究 4単位 デレアヌ フロリン 教授
授業題目:佛教に於ける精神文化
   佛教の精神文化の根底に在るのが、禅定修行です。その歴史を無視しては、佛教の思想や文化の理解は不可能と言っても過言ではないです。禅定の歴史を考察する事によって、新たな仏教史の見方を試みたいと思います。 本年度は、瑜伽行派の初期の歴史に焦点を当てる予定です。最新の研究を紹介しつつ、瑜伽行派と部派佛教並びに大乗佛教との関わりを探って、その形成過程を考察したいと思います。尚、初期瑜伽行派の最も代表的な論書である『瑜伽師地論』の幾つかの重要な短文をサンスクリット語、チベット訳と漢訳で読解します。
テキスト・参考文献 : 資料を作成し、授業時に随時配布
評価方法 : 平常点及びレポートにて通年評価

28 汎アジア仏教文化学研究 4単位 松村 淳子 教授
授業題目:パーリ仏教文献研究
   パーリ仏教文献の基本的文献を読みつつ、経典の成立、伝承、思想の発展や変化について考える。パーリ語経典あるいは注釈文献のうち、受講者の関心に合わせて比較的読みやすいものから原典を選んで講読を進める。パーリ語文法や韻律などの基礎も合わせて学んで行きたいと考えている。
テキスト・参考文献 : 資料を作成し、授業時に随時配布
評価方法 : 平常点にて通年評価

29 汎アジア仏教文化学研究 2単位  方  立天 講師
   (中国人民大学宗教学系特別教授)
授業題目:「仏教の中国化」と「中国化した仏教」
   中国仏教全体を視野に入れ、その基本的な性格や意味について論ずる講義は、以下のテーマに沿って進められよう。
   ①仏教の中国化の意味とその必然性
   ②仏教の中国化の流れ
   ③仏教の中国化の内実
   ④中国化した仏教の特質-インド仏教との相違-
   ⑤中国仏教の歴史的影響とその現代的意義。
   講義は中国語によって行われるが、懇切・丁寧な通訳はつく。
テキスト・参考文献 : 方立天文集第三巻『中国仏教文化』(中国人民大学出版社,2006年10月)
評価方法 : 平常点にて評価
  【特別講義】/11月10日(月)・11日(火)・13日(木)・14日(金)

30 汎アジア仏教文化学演習 4単位 デレアヌ フロリン 教授
授業題目:インドの文化と言語
   佛教の誕生と発展の背景に常にあったのが、インドの文化そのものです。その文化や言語を理解せずしては、インドのみならず、アジア各地で繰り広げられた佛教の歴史への理解は充分とは言い得ないのです。インドの古典文化を支えたサンスクリット語に親しみながら、哲学や宗教、文学の歴史を紹介し、検討したいと思います。
テキスト・参考文献 : 資料を作成し、授業時に随時配布
評価方法 : 平常点及びレポートにて通年評価


31 汎アジア仏教文化学演習 4単位 松村 淳子 教授
授業題目:スリランカ仏教文献の研究
   ヨーロッパ人が進出してくるまでの中世スリランカは、インドや東南アジア各地との交流も盛んで、スリランカ仏教徒はサンスクリット語およびその広い文学的知識を吸収し、独自のパーリ文学を生み出した。またその多くは古い伝承に基づくものであり、仏教史全体から見てもその価値は地域的に限られるものではない。汎仏教的要素と、スリランカの民族的要素を併せ持つこの時代のパーリ文献(年代記や説話文学)を楽しみながら読みたい。また、これらの文学には古典シンハラ語の翻訳や注釈もあり、パーリ研究に役立つので、これらの文献をも合わせて参照することにより、古典シンハラ語の基礎も学ぶ。シンハラ語について予備知識は必要ないので、気楽に参加していただきたい。
テキスト・参考文献 : 資料を作成し、授業時に随時配布
評価方法 : 平常点にて評価

32 近現代仏教研究(仏教学と生命倫理) 2単位 
脳死と臓器移植をはじめとする生命倫理の問題をめぐって、専任教員全員と非常勤講師によって仏教学の立場を中心とする種々の角度から考察する。
評価方法 : レポートにて評価

                                                                                                                                           代表者 今西 順吉 教授
担当教員:
        今西     順吉   教授、 落合 俊典   教授
        木村     清孝   教授、 津田 眞一   教授
        Hubert  Durt     教授、 デレアヌ フロリン   教授
        松村     淳子   教授
        斎藤       明    講師 (東京大学教授    6月 4日担当)
        後藤     昭雄    講師 (成城大学教授    6月18日担当)
        石濱  裕美子   講師 (早稲田大学准教授 7月 2日担当)



33 近現代仏教研究(仏教学と環境問題) 2単位 
環境問題及び自然観の問題をめぐって、専任教員全員と非常勤講師によって仏教学の立場を中心とする種々の角度から考察する。
評価方法 : レポートにて評価

                                                                                                                                           代表者 木村 清孝 教授
担当教員:
        今西     順吉   教授、 落合 俊典   教授
        木村     清孝   教授、 津田 眞一   教授
        Hubert  Durt     教授、 デレアヌ フロリン   教授
        松村     淳子   教授
        山田     利明   講師 (東洋大学教授    10月22日担当)
        岡田  真美子  講師 (兵庫県立大学教授 11月 5日担当)
        大久保  良峻  講師 (早稲田大学教授   12月 3日担当)



●関連科目
34 民俗学 4単位 佐々木 宏幹 講師
   (駒澤大学名誉教授)
授業題目:日本の仏教と民俗
   仏教の社会-文化的側面を取りあげる際よく問題になるのは「説かれる仏教」と「生きられる仏教」との間にみられるさまざまな宗教的ダイナミズムに関してである
   この問題領域は「生活仏教」(Practical Buddhism)とも呼ばれる。
   本講では主に現代日本の仏教文化を対象に、民俗学・宗教人類学的な資料と方法を用い、アジア諸地域の事例との比較も行いつつ、いろいろな問題について考察したい。
参考文献 : 佐々木 宏幹『〈ほとけ〉と力-日本仏教文化の実像-』(吉川弘文館, 2002)
評価方法 : 平常点にて通年評価




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