平成24年度国際仏教学研究所客員研究員

カナダ・マックマスター大学の Shayne Clarke 博士が、国際仏教学研究所客員研究員として2012年9月~12月の3ヵ月間滞在の予定です。同博士は2006年カリフォルニア大学ロサンゼルス校より博士号を取得しました。専門はインド仏教の戒律です。ハワイ大学出版局より出版予定の著書 Family Matters in Indian Buddhist Monasticisms『家族という一大事―インド仏教の僧院生活の中で―』では、インドの仏教僧・尼僧の継続的家族関係・婚姻関係のほか、インド仏教の律師(戒律専門家)が妊娠中・育児中の女性をいかにして比丘尼として受け入れたのかという、“monastic motherhood”(僧院内で母であること)とも呼ぶべきテーマを扱っています。現在は、プトンが最初に気付いた、チベット所伝の比丘尼分別と比丘尼戒本の関係の問題点について取り組んでいます。さらに、チベットに伝わる Uttaragrantha の様々な部分の研究も継続しており、国際仏教学研究所客員研究員として滞在中は、ほとんど知られていない ‘Dul bar byed pa を中心に研究する予定です。